11月10日 月曜日 曇りのち雨
また、勝ってしまった。
重厚なマホガニーのテーブル。そこに並ぶのは、いずれも私より二回りも三回りも年嵩の男たち。彼らの顔に浮かぶ、嫉妬と、諦観と、そして僅かな侮蔑の入り混じった表情を、私はポーカーフェイスの仮面の下で、冷ややかに観察していた。
「素晴らしい。神崎さんのロジックには寸分の隙もない」
クライアントである老舗メーカーの専務が、白旗を揚げるようにそう言った瞬間、私の内側で冷え切ったシャンパングラスがカチンと音を立てる。数億のディールを勝ち取った達成感。ええ、もちろんあるわ。でもそれは、どこまでも続く雪原に、たった一人で足跡を刻むような、孤独で虚しい征服感。数字とロジックで構築された完璧な鎧。それが、神崎美月という女のパブリックイメージなのだから。
雨に濡れた夜の首都高を、タクシーは滑るように走っていく。窓の外で、ネオンサインが歪み、流れ、溶けていく。その滲んだ光の洪水を見つめていると、昼間、私の全身を締め付けていた鎧が、ギシギシと音を立てて緩み始めるのを感じる。
遠隔支配:変態男の「ノーブラか?ノーパンか?」という甘美な問い
手の中のスマートフォンが、短く、しかし熱を帯びて震えた。ディスプレイに表示された名前に、私の口元が、自分でも気づかぬうちに、飢えた獣のように歪んだ。
『例の変態男』
そう登録している、三週間前にマッチングアプリで知り合った男。顔も、本当の名前も、職業さえ知らない。ただ、私の心の最も柔らかな部分を、的確に、そして下品に抉る言葉のナイフを持った男。
『今日も一日、良い子にしてたか? そろそろお前のスケベな頭ん中、俺でいっぱいになってる頃だろ』
ああ、なんて下品で、知性の欠片もないメッセージ。昼間の私なら、眉ひとつ動かさずにブロックするような、無礼極まりないテキスト。でも、今の私には、それがどんな高級なヴィンテージワインよりも甘美な媚薬となって、乾ききった心の襞にじわりと染み渡っていく。
『ええ、あなたみたいなスケベな変態男さんのことなんて、少しも考えていませんでしたわ。高尚なビジネスについて、思考を巡らせておりましたのよ』
精一杯の強がりと皮肉を込めて打ち返すと、瞬時に既読がつく。
『嘘つけ。お前みたいなプライドの高いインテリ痴女が、一番こういうのに弱いんだよ。その高尚なビジネスを語ってる間も、スーツの下は大変なことになってたんだろ? 教えてみろよ、今日はノーブラか? ノーパンか?』
……図星だわ。何もかも、この男にはお見通しなのね。
今日の重要なプレゼンテーションの間も、私は密かなスリルを楽しんでいた。シルクのブラウスの下には、もちろんノーブラ。タイトスカートの下には、ノーパンで、太ももにはガーターベルトの感触。クライアントの厳しい視線が私の胸元に注がれるたび、「もし、この場で私がM願望を持つ露出狂の痴女だとバレたら…?」なんて、馬鹿げた妄想に耽り、太ももの付け根がじわりと熱を持つのを感じていた。そのスリルが、私の思考をさらに鋭敏にさせることさえ、私はもう知っている。
窓ガラスが鏡となる時:「昼の私」に晒される自慰の屈辱
自宅のタワーマンションの重いドアを閉めた瞬間、世界から切り離される。そして、私は完全に「OFF」の神崎美月になるのだ。完璧に整えられたリビングの、床まで続く大きな窓ガラスに、私の姿が映り込んでいる。
【客観の視座】

鏡のようになった窓に、一人の女が立っている。上質なウールのタイトスカート。身体のラインを官能的に拾うシルクのブラウス。非の打ち所のない、トップエリートとしての記号。だが、その女の瞳は、昼間の鋭い知性の光を失い、湿った熱を帯びて、深く、昏く、蕩け始めている。
ブラウスの胸元が、浅く速い呼吸に合わせて小さく上下する。布越しに、隠された美乳の頂きが硬く尖り、その存在を主張しているのを、濡れた瞳の女自身が見つめている。女はゆっくりと、まるで禁断の儀式を始めるかのように、ブラウスの第一ボタンに指をかけた。冷たい貝殻のボタンに触れる指先が、期待と罪悪感に微かに震えている。彼女はこれから、獣に戻るのだ。社会的な仮面を一枚ずつ、一枚ずつ、丁寧に剥がしていく神聖な儀式が、今、始まる。
【主観の没入】
帰ってきた。誰にも侵されない、私の聖域(サンクチュアリ)へ。窓に映る「神崎美月」が、まるで他人事のように冷ややかに私を見ているわ。ええ、そうよ。これから私は、あなた(・・)が最も軽蔑し、忌み嫌う、淫乱で浅ましいだけの女になるの。昼間、ロジックとプライドで固めた重い鎧を脱ぎ捨てて、ただの雌の獣になるのよ。指先が、ずっと疼いている。早く、この身体に触れたい。あの男の汚い言葉を脳内で反芻しながら、自分をめちゃくちゃに慰めたい。ブラウスのボタンが、もどかしい。一つ、また一つと外していくたびに、解放感と背徳感が入り混じった熱い溜息が漏れる。早く、この窮屈なシルクの中から、私のFカップの美乳を解き放って、誰かに見せつけたい。いいえ、違う。あの男に、すぐ側で見られているかのように、扱われたいの。
スマートフォンが、また震えた。
『まだ返事がないな。さては、もう始めてるんだろ。いいぜ、俺が命令してやる。まず、そのブラウスを脱げ。そして鏡の前に立って、お前の痴女みたいな顔と、立派な乳をよく見せろ』
【客観の視座】
女は、その命令文を見て、下品に口角を吊り上げた。まるで、待ち望んでいた言葉を与えられたかのように。彼女はためらうことなくブラウスを両肩から滑り落とす。滑らかなシルクが床に落ちる微かな音だけが、静寂な部屋に響いた。上半身は、完全に裸だ。

豊かな乳房は、重力に従って柔らかく垂れているが、その中心にある点は、尋常ではないほど硬く、挑発的に尖っている。女は、窓ガラスに映る自らの裸体から目を逸らさない。その目は、恍惚と自己嫌悪に濡れている。彼女はゆっくりと両手を持ち上げ、自らの乳房を、まるで価値を鑑定するかのように、下からそっと支えた。
【主観の没入】
見て。これが今の私よ。あなたの命令一つで、いとも簡単に服を脱ぎ捨ててしまう、淫乱な女。鏡に映る私は、なんてだらしない顔をしているのかしら。目は潤んで、口は半開きで…。でも、この胸は、正直ね。あなたの言葉を待っていたかのように、こんなにも硬くなっている。
ああ、自分の指なのに、まるで初めて触れられるみたいに、肌が粟立っていく。指の腹で、乳房の輪郭をなぞる。柔らかい。温かい。この膨らみの中に、どれだけの快感が眠っているのかしら。早く、早くつまんで、こねて、ぐちゃぐちゃにして欲しい。でも、だめ。まだ早いわ。最高の快感は、丁寧なプロセスから生まれるもの。ビジネスと一緒よ。拙速なアプローチは、最高の結果(アウトプット)を生まないの。
『いい眺めだな。じゃあ次は、その固くなった乳首を、指の股で挟んで、強くこすり上げてみろ。どんな声が出るか、聞かせてもらおうか』
秘密の露出:スカートの下の「愛液」という名の自白
【客観の視座】

女は、その命令文を見て、下品に口角を吊り上げた。まるで、待ち望んでいた言葉を与えられたかのように。彼女はためらうことなくブラウスを両肩から滑り落とす。滑らかなシルクが床に落ちる微かな音だけが、静寂な部屋に響いた。上半身は、完全に裸だ。
女は、その命令に忠実に従う。右手の、人差し指と中指の股で、左の乳首を根本から強く挟み込んだ。そして、ねじるように、こすり上げる。女の口から「あっ…ぅんんっ…!」という、押し殺してもなお漏れ出る、甘く、苦しげな声が響いた。白い歯が、血の気の失せた下唇に深く食い込んでいる。
羞恥と快感に歪むその顔は、昼間の知的で冷静な彼女の姿からは、到底想像もつかないほど淫らだ。彼女のもう片方の手は、スカートのウエストラインからそろりと滑り込み、ガーターベルトのストラップを、まるで楽器を奏でるかのように、指でピン、ピン、と弾いている。
【主観の没入】
ああ、なんてこと。この男は、私のすべてを見透かしているかのよう。彼の言葉が、私の指を、私の身体を、完全に支配していく。彼の命令で、私は自分の身体をいじめている。痛い。痛くて、でも、それ以上に気持ちいい…。指の股で挟んで、強く、強くこすり上げる。ああ、もうだめ。これだけで、下の方がじゅくじゅくと洪水みたいになっていくのがわかる。スカートの上から触れても、もうはっきりとわかる。そこだけが熱く、脈打っている。早く、早くこの布を取り去って、私の恥ずかしい場所を空気に晒したい。
『声が小さいな。もっと感じてるはずだろ。スカートを脱げ。そして、お前がどれだけ俺を欲しがってるか、その目で確かめろ』
【客観の視座】
女はベッドに崩れるように腰掛け、震える手つきでタイトスカートのジッパーを下ろした。上質なウールのスカートが床に落ちると、ガーターベルトで吊られた黒いストッキングに包まれた、長い脚が露わになる。そして、その中心には、小さなシルクの布切れが一枚だけ。
クロッチの部分は、彼女の止めどない愛液によって、地図を描くように濃い色に染まり、その湿り具合を雄弁に物語っていた。女は躊躇なく、そのクロッチを指で横にずらした。
そこには、恥じらいもなく濡れそぼり、鬱血したかのように紅く腫れ上がった彼女の秘部が、息を潜めていた。粘度の高い蜜が、きらりと長く、長く糸を引いて、太ももを伝っていくのが見える。

【主観の没入】
見て。これが今の私。これが、あなたの言葉だけで、こんなにもみっともなく濡れきってしまった、私の本当の姿よ。もう、我慢なんてできない。指が、一番感じるところに触れてしまう。硬く膨らんだクリトリス。
指の腹で、その頂を優しく、円を描くように撫でるだけで、ビクンッ、と腰が大きく跳ねてしまう。なんて、なんて私はスケベな雌なのかしら。もう、思考がぐちゃぐちゃになっていく。ロジックなんて、どこか遠い世界へ消えてしまった。
『いい子だ。じゃあ、指を一本、中に入れてみろ。ゆっくりだぞ。お前のそこが、どんな風に俺の指を締め付けるか、実況してみろ』
【客観の視座】

そこには、恥じらいもなく濡れそぼり、鬱血したかのように紅く腫れ上がった彼女の秘部が、息を潜めていた。粘度の高い蜜が、きらりと長く、長く糸を引いて、太ももを伝っていくのが見える。
女は、その屈辱的で、しかし抗いがたい命令に、恍惚の表情で頷いた。自らの蜜でぬるぬると滑るようになった人差し指を、己の泉の入り口に当てる。そして、数ミリずつ、確かめるように指を挿入していく。
内部の襞が、まるで飢えた生き物のように指に絡みつき、きゅう、きゅう、と健気に締め付けるのが、外から見ているだけでも伝わってくる。女の表情はもはや完全に理性を失い、眉を寄せ、半開きの口からは「はぁ…、ひぅ…、はぁ…」と熱い吐息が漏れている。顎を伝っていた涎の糸が、ぷつりと切れて、裸の胸の谷間に落ちた。
【主観の没入】
ああ……! 入ってくる……。あなたの命令で、私の指が、私のいちばん奥へ…。中が、勝手に、きゅうって締め付けてる…。もっと、もっと奥まで来てほしいって、おねだりしているみたい。ああ、だめ、もう、私だけの指じゃ、こんなに濡れてるのに、全然満足できない。あの男が、ここにいたら。この下品で、乱暴な男が、私をめちゃくちゃに支配してくれたら。彼の硬くて、熱いもので、このどうしようもない空虚を満たしてくれたら……!
限界突破:指が「幻想の巨根」に変わる瞬間
【客観の視座】
女の妄想が、現実を、そして世界を侵食し始める。彼女の指の動きは、もはや彼女自身のものではない。それは、見えない男の、荒々しい腰の動きそのものだ。女の身体は大きく反り返り、シーツを固く、爪が白くなるほど握りしめる。彼女は、幻想の中に現れた男の、巨大な肉体を、その身の内に、はっきりと感じているのだ。
【主観の没入】
指じゃない…! これは、もっと太くて、硬くて、熱くて、血管が浮き出て脈打っている、本物の、男の人の…! あなたの、あなたのモノが、私のいちばん奥を、子宮口を、抉っていく…! あ、痛い、いたい、気持ちいい、奥の、いちばん弱いところを、何度も、何度も、乱暴に突かれてる…! あなたの熱が、私の身体の中で燃え上がって、私を内側から焼き尽くしていく。ああ、もう無理。無理よぉ…! あなたの全部で、私をめちゃくちゃにして…! お願い、もう、いかせて…!
【客観の視座】
絶頂の瞬間。女の身体が、まるで弓のように、限界までしなった。喉の奥から、言葉にならない、獣のような甲高い嬌声がほとばしる。全身の筋肉が硬直し、ガクガク、ガクガクと、まるで壊れた人形のように痙攣を始めた。

彼女の内部から、限界まで溜め込まれていた愛液が、幻想の男根を追いかけるように、一度、二度、三度と、波のように溢れ出し、純白のシーツに、官能の染みを生々しく広げていく。思考は真っ白に染まり、瞳孔は開ききっている。もはや彼女は、敏腕コンサルタントの神崎美月ではない。ただ、欲望のままに身を委ね、雄の支配を受け入れ、快楽に溺れる一個の「雌」へと、完全に還ったのだ。
【主観の没入】
あ……ああああッ……! いっちゃう、いぐぅ、こわれるうぅぅぅぅッ! あなたので、わたしのぜんぶ、ぐちゃぐちゃに、なっちゃううううーーーーッ!!
……。
永遠に続くかと思われた痙攣の嵐が、ゆっくりと過ぎ去っていく。幻想の男の重みと、肌を焼くような熱が、霧のように消えていく。後に残されたのは、汗と、涙と、そして自らの蜜にまみれた、無様で、空っぽで、しかし奇妙なほど満たされた私の身体だけ。
天井の照明が、やけに白々しく見える。
スマートフォンが、最後のとどめのように、また震えた。
『いい声だったぜ、痴女。また、命令してやるよ』
明日にはまた、完璧な神崎美月を演じなければならないのだから。
今はただ、この背徳的な倦怠と、支配されたことの甘い余韻に、もう少しだけ、浸っていたい。
この夜の続きを、貴方も体験する…。
知的な女性の身体と心を、言葉一つで支配する快感。
あなたは、彼女が自らノーブラ・ノーパンの姿を晒し、命令に従い自分の指で快楽に溺れていく一部始終を、遠隔で監視する支配者になれるでしょうか。
この映像は、神崎美月が味わった「言葉による完全支配」の真の姿に、貴方を引きずり込むでしょう。

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