【神崎美月のプレジャー・ラボ】視覚なき世界の果てで知る、身体の真実。目隠しされた私が、彼の最奥で迎えた絶頂の記録

「ねえ、美月。今夜は少し、違うことを試してみないかい?」

彼の低い声が、最高級ホテルのスイートルームに静かに響いた。窓の外には、まるで宝石を散りばめたような東京の夜景が広がっているけれど、今の私の瞳には、彼の姿しか映っていなかった。シャワーを終え、バスローブ一枚をまとっただけの無防備な私。普段、戦略コンサルタントとしてどんな難局も冷静に分析し、クライアントを合理的な未来へ導いている私とは、まるで別人の顔をしていることだろう。

「違うこと、ですって?」

期待と、ほんの少しの不安が入り混じった声で問い返す。すると彼は、優雅な手つきでサイドテーブルの引き出しから、一本の黒いシルクのリボンを取り出した。

「君のその美しい瞳を、少しだけお預かりしたい」

ああ、なるほど。目隠し、ね。

SMプレイの入り口として、あまりにも古典的で、そしてそれ故に、抗いがたいほど官能的な提案。私の心の奥底に眠る被虐的な願望が、むくりと頭をもたげるのを感じる。支配されることへの期待に、知らず知らずのうちに喉が鳴った。

「…好きになさって」

私がそう囁くと、彼は満足そうに微笑み、私の背後に回った。ひんやりとしたシルクが私の瞼に触れ、彼の長い指が私の髪を優しくかき分け、リボンが結ばれていく。

ふっ、と世界から色が消えた。

脳が処理する情報の約8割を占める最大の入力ゲートが、強制的に閉じられる。残されたのは、聴覚、触覚、嗅覚…。そして、私自身の思考だけ。彼の衣擦れの音、私のすぐ側で聞こえる彼の息遣い、部屋に漂う高価なルームフレグランスの香り。そのすべてが、先ほどまでとは比較にならないほど鮮明に、私の意識へと流れ込んでくる。

(面白いわ…)

これは、脳の処理リソースの再配分、とでも言うべき現象ね。視覚という最大の情報源が遮断されたことで、脳は他の感覚から得られる情報への感度を、強制的に引き上げている。彼の指が、私のバスローブの帯にかけられる。ゆっくりと、焦らすように解かれていくその感触だけで、私の秘部はじわりと熱を持ち始めた。

前がはだけられ、ひんやりとした空気が私の素肌を撫でる。まだ何もされていないのに、乳首は硬く尖り、存在を主張していた。

「素晴らしい身体だ、美月」

彼の指が、私の乳輪をなぞる。その円運動だけで、背筋に電流のような快感が走った。目が見えないことで、次に何が起こるのか、彼の指がどこへ向かうのか、全く予測ができない。この予測不可能性こそが、私の理性のリミッターを少しずつ外していく。

不意に、私の乳首に冷たくて硬い何かが触れた。コツ、コツ、と小刻みに震えるそれは、すぐにローターだとわかった。彼はその先端を私の左の乳首に押し当て、低い唸りと共に振動を始める。

「んんぅううっ…!」

弱い振動なのに、それは身体の中心を通って、下腹部の奥深くへと響いていく。彼は私の反応を楽しんだ後、ふっとローターの振動を止め、濡れた先端を私の下腹部、そして太ももの内側へと滑らせ、ついに私の最も敏感な場所に、そっと触れた。

「あああああっ!」

声にならない悲鳴が、部屋の空気を震わせた。

彼は、すぐには激しく攻めてこない。弱い振動で、私のクリトリスの周りをなぞるように、円を描くように刺激を続ける。じらされ、焦らされ、快感の波が寄せては返す。目隠しをされているせいで、私はただ、彼のなすがままに、この快感の嵐を受け入れるしかなかった。

「もう…や…」

快感が高まりきったその時、彼はローターの動きをぴたりと止めた。

そして、入れ替わるように、熱く、硬く、脈打つ生命の塊が、私の太ももの間に押し当てられた。彼のものだわ。ローターのような機械とは全く違う、圧倒的な熱量と存在感。

「美月、本当の快感を教えてあげよう」

彼の指が私の両脚を大きく開き、屹立した先端が、蜜で濡れそぼった私の入り口を、ゆっくりとなぞった。

「んっ…ぅあ…」

円を描くように、割れ目をなぞり、クリトリスを軽くこする。そのたびに、私の腰がびくん、と大きく跳ねる。もう限界だった。早く、この熱い塊で、私のすべてを貫いてほしい。

その願いを読み取ったかのように、彼は灼熱の先端を入り口にぴたりと当てた。

ぐ…、とゆっくり沈み込んでくる。私の狭い膣壁が、彼の形に合わせて押し広げられていくのが、スローモーションのように感じられた。皮膚が一枚一枚、彼の熱を受け入れていく。その侵食される感覚に、背徳的な悦びが全身を駆け巡った。

半分ほど埋まったところで、彼は動きを止める。

「は…やく…、ぜんぶ、いれて…」

懇願する私を無視し、彼はゆっくりと腰を後退させ、そしてまた、深く沈み込ませる。私の内部の形状を確かめるような、ねっとりとした動き。

そして、ついに。

ぐぐぐ、と抵抗のあった最後の場所を突き破り、彼の全てが、私の最奥に収まった。

「あ…ぁっ…!」

満たされる、という言葉では足りない。彼の存在で、私の内側が完全に支配された感覚。

彼はすぐには動かず、私の身体が彼を受け入れたことを確かめるように、深く結合したまま静止している。

やがて、ゆっくりと腰の動きが始まった。

それは単調なピストン運動ではなかった。ぐ、と深く突き入れたまま、中で彼の腰が円を描くように、ゆっくりと練るように動くのだ。私のGスポットとされる膣壁のざらついた部分が、彼の硬い幹で、内側から執拗に擦り上げられる。

「あ、あ、そこ…っ、だめ、んぅううっ!」

膝ががくがくと震え、シーツを握りしめる指に力が入る。

彼の動きはさらに深さを増していく。円を描いていた腰の動きが、今度は前後左右に、まるで子宮そのものを揺さぶるような、うねる動きに変わった。そのたびに、膣のさらに奥、今まで感じたことのない場所に、ズン、と重い衝撃が響く。

「ひっ…!なに、これ…っ!」

痛みと快感の境界線にあるような、脳が痺れるような感覚。

子宮の入り口、ポルチオ。身体の最も奥深くにある聖域が、彼の熱い先端で、ごり、ごりと抉られる。その直接的な刺激は、クリトリスを弄られるのとは全く質の違う、全身の力が抜けていくような、深く、そして抗いがたい快感だった。脊髄を飛ばして、脳幹に直接快感信号が送られているかのような、原始的な悦び。

「ああああああっ!あああっ、だめ、そこ、それ、いちばん、きもち、いぃいいいっ!」

もう理性の欠片も残っていなかった。

彼の腰の動きが激しさを増し、私の最奥を何度も、何度も、深く、強く、突き上げる。

その衝撃が、絶頂への引き金となった。

「い…くぅううううーーーーーっ!!」

脳が真っ白に染まる。

視界は元々黒一色だったけれど、それとは全く違う、快感による純白のブランク。身体の境界線が曖昧になり、私が私でなくなっていく。子宮の奥から熱い痙攣が突き上げ、彼のものをきつく、きつく締め付けた。一度、二度、三度…収縮が止まらない。快感の波が、全身を何度も洗い流していく。

長い、永遠とも思えるほどの絶頂の後、私はぐったりとベッドに沈み込んだ。呼吸は荒く、全身は汗と彼のもので濡れている。彼が優しく目隠しを外すと、急に流れ込んできた光に、私は眩しそうに目を細めた。

涙で潤んだ私の瞳に、満足げに微笑む彼の顔が映る。

「…どうだったかな?視界のない世界は」

私は、まだ痺れの残る身体で、ゆっくりと答えた。

「ええ…。最高の、体験でしたわ。インプットを制限することで、身体のすべてが…あなたのものになるのね…」

そう、視覚を遮断することは、単なるSM的な演出ではない。それは、女性の身体を、快感を受け入れるためだけの器へと変貌させ、その最奥にある真実の扉をこじ開ける、最も原始的で、確実な方法なのだ。

私の身体は、今夜、また一つ、彼の形を、その深さを、焼き付けてしまった。この支配の記憶は、きっともう、私の脳裏から消えることはないだろう。

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この記事を書いた人

はじめまして、美月です。昼間は丸の内で働くコンサルタント。夜は、誰にも言えない秘密のレビューを、この場所だけで綴っています。あなたと、特別な時間を共有できたら嬉しいな。

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